コラム&エッセイ

サードウェーブ系男子を読み解く

最近、サードウェーブ系男子というジャンルの男の子が増殖中のようです。

そんな私も先日のエッセイで、「サードウェーブ系ビジネス」だとか、「サードウェーブ系経営者」だとか適当な言葉を作って書いていたのですが、もちろん、それは「サードウェーブ系男子」からの派生語で勝手に作らせていただいた造語です。

サードウェーブ系男子とは、コラムニストの辛酸なめ子氏が「サードウェーブコーヒー」を飲んでいるような男の子の特徴をとらえ、『週刊文春』のコラムで「サードウェーブ系男子」と名付けたそうです。

さすが、辛酸氏。視点が鋭い。

しかも、このサードウェーブ系男子を巡って、ネット上で賛否両論の熱い議論が繰り広げられるようになったというではありませんか。

<肯定派> (女子目線?)
具体的には、質の良さがわかる人にはわかるキャップやスニーカー、時計などアイテムにこだわり、シンプルな服装をこなれた感じに着こなすファッション。見た目ではなく、全体のバランスや、質にこだわる点が特徴と言えます。
基本的に自分の好きなものを愛して、自分の好きなおしゃれな生活を送る「サードウェーブ系男子」。大らかで生活上手、そして人生の楽しみ方を知っているという点は、付き合う男性像として理想的かもしれませんね。
https://mdpr.jp/column/detail/1480789

<揶揄派> (男子目線?)
彼らを彼らたらしめるのは、「丁寧な暮らし」「上質な暮らし」。何が丁寧で何が上質かは人それぞれなわけだが、なぜかテンプレ化されているのがサードウェーブ系男子の最大の特徴でもある。
https://nikkan-spa.jp/955712

揶揄派としては、要は「ニューバランスを履いている」とか、「眼鏡をかけている」とか「キャップをかぶっている」、「自転車に乗っている」、「ひげを生やしている」に加え、ブルーボトルコーヒーを代表とする「サードウェーブ系コーヒーを飲んでいる」などなど、意識高めでテンプレ化された生態系にチッっと舌打ちしたくなってしまうんでしょうけども・・・

それではサードウェーブ系男子の対義語は何なんでしょうか。新橋居酒屋オジサン系とかでしょうか?新橋にも素敵な男性は沢山いると思いますので、まあ言ってみれば好みの問題。で、かたづいてしまうような話でしょうし、多様化する文化の中で●●系という枠にくくること自体どうかなとも思うのですが、それでも、このサードウェーブ系男子という言葉が生まれた背景を見落とすわけにはいきません。

賛否両論言っているだけではおそらく何の為にもならないと思うので、洞察力を持って何かを感じ取ってみたいものです。

東京もそうですが、確かにNYのように国際都市(物価も高い)では、いろいろな人種の方が様々な国から集まってきて、カウンターカルチャーのような文化やコミュニティが郊外とまでは言わないにしても中心地から少し離れたところに位置するような場所で生まれます。2000年代初頭、私もNYに2年ほど住んでいたのですが、確かにLESやブルックリンなどにアーティストが移り住み、新たなムーブメントが生まれたりしていました。いつの時代も若者やアーティストの文化というのはお金をかけずに何かを生み出す力があるのかもしれません。今ではすっかりブルックリンもオシャレ地区で、新たなムーブメントの代名詞となっていますね。今もまた少し離れた場所から新たな波が発生しているのでしょう。

新しい言葉が生まれるその背景には必ず、新しいカルチャーや価値観、コミュニティ、そして新しいビジネスが生まれるというものです。
もしかして、コーヒーの消費文化の推移というものは消費行動の推移そのものを表しているのかもしれません。大量生産、大量消費の文化は成熟期が過ぎて、別の消費文化が台等してきているというものかもしれません。

次に流行るスーパーフードは何ですか?今は何が流行っていますかなどなど、いろいろと質問されることもすごく多いのですが、正直、私だって、大体の流れは予測できるものの、次に何が流行るのかなんてことを確実に当てることは難しいです。テレビで放映されて急にそばの実が売れだしたりするし。笑
流行り物を売るためにこの仕事をやっているわけではなく、自分が好きなもの、生活に取り入れてみて良いと思ったものを伝えたいからという意識でやっているので小さくてもムーブメントは自分達で作るものだと思っています。

未来を予測することなんて不可能です。

ただ、一つだけ言えることは、こういった流行りの言葉の背景にあるものを深く読み解き、推察することで、カウンターカルチャーの台等や価値観の変化、消費行動の変化を察知することは出来るものです。
ゆとり世代だとか、ミレニアル世代だとか、いろいろありますが、そこを深く考察していくことで、もしかしたら次に流行るものも見えてくるのかもしれませんね。

私自身少し前にビックリしたのが、毎回出張の時に使う品川駅。いつもすごく混雑しているであろうと下から見ているだけでも分かるようなスターバックス品川店。が、、なくなっているではありませんか。どうしてでしょうか。なんと、その斜め向かいのアトレ品川には、新しくブルーボトルコーヒーが。。。
何か他に理由があったのかもしれないのですが、なんとも単純な私はコーヒー業界のトレンドの推移を肌で感じてしまったような瞬間でした。とはいってもスターバックスもまだまだ健在なので、たまたまだっただけかもしれませんが。
これをどうとらえるのかも人それぞれの社会を読み解く力なのかもしれません。

まあ、でも、言ってみれば、私の知っているもっと本気なオーガニック系男子は必ずしもニューバランスを履いているとは限りませんし、ニューバランスそのものはとっても素敵なスニーカーなのでこんな揶揄に負けずに、好きな人は履き続けてもらいたいものです。

スティーブジョブス氏だって、禅だとか、菜食だとか、ローフードだとか、タートルネックとか相当なこだわりをお持ちで、かなり意識高い系ではあるのですが、あれだけのことを成し遂げた方なら何も咎められたりはしないのが世の中です。むしろ崇拝される。

ただ、ファッション、音楽、食(特にコーヒーやチョコレート)、テクノロジーというものは全てが融合して常に新しい文化や価値観を生み出し、思いもよらぬ方向へ世論をも巻き込み、考えもしなかったものを生み出す底知れぬ力があるのだということは紛れもない事実ですよね。

 
 
サードウェーブ系男子を私なりにちょっとだけ読み解いてみました。

 
 

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