コラム&エッセイ

骨盤

みなさん、明けましておめでとうございます! 2018年がスタートしましたね。

今年のお正月は暖かく穏やかで、 気持ち新たに新年を迎えられたのではないでしょうか。

さて新年と言えば、新しい目標ですね。 新たなチャレンジ、目標を掲げた方も多いと思いますが、 私は「整」をテーマにしてみました。

呼吸を整える。 姿勢を整える。 食生活を整える。 部屋を整える。

「整える」とは本来あるべききちんとした状態にするという意味があるようです。

どうしても、仕事の事、家庭の事、子供の事、やらなければならない事に追われると、 睡眠時間をけずったりして睡眠リズムが崩れ、だんだんと食生活も乱れがち。 すると部屋の中まで乱れはじめ気分はイライラ。

呼吸も乱れ、気づいたら姿勢にも悪影響てこともありますね。

そんな日々の生活のツケが貯まると、やはり身体の不調を起こすんですよね。 これ、私の事でございました(笑)自戒の念をこめて書いています。

体調を崩して、はじめてこうゆう基本的な生活リズムが大事なんだなとつくづく感じます。本当に。 それをきっかけに、自分の身体に常に意識して向き合うと、 様々な気づきがうまれ、身体への感覚が研ぎ澄まされる気がします。

当たり前のことのようですが、当たり前の事ほどおろそかにしがちですので、 日々、丁寧に丁寧に暮らしていきたいものです。

さて、「整える」といえば、私は普段、 骨格ラインから整えるエクササイズ指導をしていますが、 骨盤の歪みを整えることもやはり大事。

新年の始まりで、「今年こそは!!」とダイエットやボディメイクを 一年の目標に掲げる女性も多い事でしょう。 今日は美しい姿勢はもちろんボディメイクにとっても大切な骨盤の歪みのお話です。

骨盤の歪み

よく雑誌やネットで「骨盤が歪む」、「骨盤が開く」とO脚や下半身太りの原因になると、 聞いた事がないでしょうか? 女性にとってこれらはものすごく気になりますよね。

それなら骨盤が歪んだり、広がっていかないように締めなきゃと、 気にしている女性は結構いらっしゃると思います。

私も「そりゃ大変!そんなら締めなきゃ!」と慌て騒いでいた一人でしたので、 その気持ち十分わかります。

垂れ尻、O脚、腰痛と三拍子ぞろいだった私は、 骨盤矯正ベルトなるものを毎日腰に巻いて過ごしていました。

それも2枚重ねで巻いていましたので、 まるでチャンピオンベルトのように引き締めよし!と勝ち誇っていましたから。。。 骨盤が歪むとはどういう事なのかを知らずに。。。

さて、骨盤の歪みはいくつかのパターンがあり、 骨盤全体の歪みと、骨盤内部の歪みがあります。

まずは骨盤全体の歪みからザックリと見ていきましょう。

前回のコラム、「姿勢タイプ」でもお伝えしたように、 骨盤の歪みは全身の歪みと繋がっています。 骨盤が前に倒れると前傾(赤矢印)、骨盤が後ろに倒れると後傾(青矢印)と言います。 骨盤全体が前後に傾く歪みですね。

また、骨盤のどちらか片側が持ち上がったり、下がったりと(緑矢印)、 骨盤の高さに違いがあったり、 そして、骨盤が左右どちらかに捻れている(黄矢印)歪みがあります。

これらは骨盤自体が前後左右に傾いたり捻れたりと、 立体的に歪みを起こしているパターンになります。

骨盤をお家だとイメージするとわかりやすいかもしれません。 傾いたお家だと、どこかにダメージがくると思いませんか?

次に、骨盤は内部にも歪みを起こします。 実は骨盤は一塊の骨の物体ではありません。

3つの骨パーツで骨盤は構成されています。 ここでは詳しい骨盤の構造は割愛しますが、 ぞうさんの耳のような2つの骨パーツである寛骨は左右対称で、 真ん中の骨パーツの仙骨はこの2つの寛骨に挟まれ、 仙腸関節(赤部分)と言われるジョイントになっているため、 動作を行う時にわずかな可動性があります。

この関節が適切に動き安定しているのが理想的ですが、 これらを支えるインナーマッスルが弱化すると骨盤内部に歪みが起きて、 対称的である2つの寛骨が左右非対称になりズレを起こしたりします(青矢印)

そして仙骨が左右どちらかに傾いていたりして、 仙腸関節の適切な可動性が損なわれるケースもあるのです。 これが骨盤の内部で起きている歪みですね。

骨盤が歪むと

これら骨盤の仙骨は背骨(上半身)と繋がり、 2つの寛骨は大腿骨(下半身)と繋がっているので、 上半身と下半身が連携する身体の要の部分です。

その骨盤が歪むと上半身と下半身からの力を均等にうまく分散できず、 関節への負担となって下半身などの歪みや、痛みを引き起こす原因にもなりうるのです。

あなたにも覚えがありませんか? 左右の脚の長さが違がいますねって言われたり。 スカートが左右のどちらかに回っちゃって何度も戻したり。 お尻をフリフリふって歩いてる女性を見かけたり。 どちらか側のお尻が下がっている事を発見してびっくらこいたり(笑)

ところで、今お尻のトレーニングが流行っていますね。 お尻の筋肉を鍛える事は美容面にも健康面にとってもすごく大事ですので是非鍛えて頂きたい!

そして、お尻を鍛えると同時に骨盤も整えていただきたい。 なぜなら、私達のお尻の筋肉は骨盤についているからです。 土台となる骨盤が歪んでいたら、 そりゃお尻の形にも左右差が出まてきますよね。

以前の私は骨盤全体の歪みも、内部の歪みも複合的に絡み合っていたため、 深刻な腰痛と垂れ尻に悩まされていました。 そして気づいたんです。

垂れ尻は垂れ尻でも、右のお尻が下がって左より大きいってことを。。。 ワタシ、発見したアルヨ。。。

こんな状態で骨盤矯正ベルトを巻き付け、 骨盤を締めるどころか、歪んだ骨盤を固定し、 「今日も引き締めヨシ!」って腰に手を当てている私。。。

なかなかキケンな選択をしていた愚かなワタシ。 無知ほど怖いものはありません。 マネしないでください。。。

 

骨盤の歪みを整える

さあでは、一体どうしたら骨盤が歪まずに締まり、正しい位置で保持できるのか?というと、 やはり筋肉によって関節を締め、「コア」と呼ばれる体幹を安定させるという事が大事です。

私達のお腹の奥にはコアを安定させるためにインナーユニットと言われる 腹横筋、骨盤底筋群、多裂筋、横隔膜という筋肉達で構成される仲良しグループがいます。

これらの筋肉は背骨や骨盤の関節がズレたり、 歪んだりしないように正しい位置に保ち安定させるためネジを締めてくれます。

いわば天然のコルセットの役割をはたしてくれる筋肉部隊ですね。 ただし、これらの筋肉達が仕事をせずに油をうっていると、骨盤は安定せず歪みズレ始めます。

インナーユニットと言われる、もともと兼ね備えた私達のコルセット機能を生かさず、 歪みズレ始めたところにベルトを巻いて固定すると、どうなるか想像がつくと思います。

これらに頼りきることで、弱くなった筋肉をさらに弱め、 持ち前の機能を低下をさせてしまうことになりかねません。 そうです。楽して美はならず。 便利さや手軽さゆえに、外へ外へと何かを求めたくなりますが、 大切なことは自分の内側に目を向けること。

ただし、著しく骨盤や腰周りがかなり不安定な状態であったり、 痛みがあって一時的に骨盤を安定させなければならない場合には ベルトやコルセットを利用した方がいい場合もあります。 このようなケースを除いては、やはり筋肉で安定させるという事が大事だと思います。

骨盤の歪みを整え締めることはもちろんの事ですが、骨盤をきれいに立たせるのは、 インナーユニットだけではなく、 股関節周りの筋肉や、お腹の筋肉などを適切に強化する事も大事です。

ここでは骨盤全体の歪みと内部で起きている歪みについてお話してきましたが、 骨盤の歪みは骨盤単体だけの問題ではなく、 股関節や足首などの歪みからバランスをとるために骨盤を歪ませている場合もありますので、 細かいようですが全身の歪みを整える事をおすすめします。

ということで、新年、みなさんも「整える」意識してみてくださいね! では、皆様にとって2018年も健康で、素晴らしい1年となりますよう願っております。

次回はエクササイズに入っていきますよ!お楽しみに!!

 
 

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