LLMPブログ

そばにいてあげる働き方

あれから7ヶ月

事務所引越しのブログを書いてから早7ヶ月が経とうとしています。

前回、まるでLLMPが終わってしまうかのような書き方になってしまいましたが、LLMPは細々と営業を続けており、事務所引越しから今までの間、様々なことがありました。

まずは、大変個人的なことになるのですが、実を言うと出産をしました。

高齢初産ということもあり、また、妊娠期間中に倉庫の引越し、事務所の引越し、新しいシステムの導入、在宅スタッフの雇用、引き継ぎ、マニュアル作成、データの整理など様々なことが重なり、SNSやブログで報告するなどそれどころではなかったというのが本音です。

お腹が大きくなっていく中で事務所の引越しをするというのはそれはそれは大変な作業で、精神的にもかなりの緊張感が走りましたが、常にお腹の子が私に癒しを与えてくれたということと、スタッフや家族の協力のおかげでなんとか乗り越えることができました。

そして出産。

いろいろありましたが、命をかけた大仕事を無事に終えることができ、ありがたいことに子育てもなんとか順調に進んでいます。

 

物理的な事務所を構えない会社として生まれ変わって

これは何年も前から漠然と思い描いていたことなので、急に思いついたように進めたわけでも妊娠が分かったからそのようにした訳でもないのですが、現在、LLMPはリモートワーク(テレワーク)のみで、物理的な事務所を構えない会社として生まれ変わりました。

会社とは言っても非常に規模は小さく、8月から私とスタッフ1名、合計2名で会社を回しています。

未だに慣れないことや解決しなくてはいけないことが山ほどあり、お取引様にはご迷惑をおかけしたりお客様にもご不便をおかけすることが多いのですが、妊婦1人と新人スタッフ1名で(前任者が出産で7月に退職したので新たに採用しました。その前はなんと、妊婦2人で回していたのですね。今となってはいい思い出ですが・・)なんとか2019年の夏を乗り切り、心強いスタッフの協力により出産直後から育児をしながら仕事を続けるという夢に思い描いていたことが現実となりました。

 

規模を追わない経営へと方向転換をして

元々、小さい会社にも関わらずなぜかLLMPには素晴らしいスタッフが集まってくれることが多く、とても協力的で和気藹々とした雰囲気で運営できていたのですが、ふとした何かがきっかけで歯車が狂い始め、小さなほころびがどんどん出てきた時期がありました。

スタッフの数も10名を超えて、いろいろと思い悩むことも増え、私自身がおそらく、自分のキャパを超えているな、そもそもこういうことがしたいのだっけ?と自問自答することが増えてきたのが、数年前だったのでしょうか。

スタッフが多くいる頃は、payしていかなくてはいけないという責任感で本気でそれなりの規模の拡大も目指していたし、可能性を探ってやる気に満ち溢れていましたが、一旦、一つの事につまづきを覚えると、音を立てるようにガラガラと崩れていく何かを感じました。

そもそも私自身が、規模の拡大に向いた性分ではないということと、業界自体もそういう業界ではないとうい事、そして何よりも、そういうことがしたい訳ではないとういうことに気づいたのでした。簡単にいうと、私自身がそういうキャパシティーの人間ではなかったということです。

それを私以上に上手くやれる人というのは世の中にゴマンといるだろうし、そういう優秀な方が立派な女性起業家として活躍されるのだと思うのですが、私の場合、目指していた訳でもなんでもないのに時代が勝手にLLMPの規模感を押し広げていて、私はそれに乗っかっていただけなんだということに気づきました。

気づいたというよりも、最初から分かっていた事なのですが、時代が知らず知らずの内に自分を予期せぬ方向へ導いていたのだと思います。

その経験は私の人生に様々な意味をもたらし、人間としてものすごい成長を与えてくれました。
今となっては楽しいことも、嫌なことも、苦労も喜びも、全ての経験に感謝しています。

 

リモートワーク(テレワーク)だけで会社は成り立つのか

これはまだリモートワークのみにして7ヶ月ほどしか経っていないので、YES、NOで語れるような身分ではないのですが、向いている業界と向いていない業界。向いている人と向いていない人がいるというのは事実だと思います。

世界を見渡せば、成り立っている企業はいくらでもあると思うのですが、私なりのチャレンジとしては、子育てをしながら仕事も続ける。しかも、出来るだけ“そばにいてあげる働き方”で。

私は、子供を預けて働きに出かけることが悪いことだとは思っていません。もちろん、ケースバイケースで自分のエゴが先立つ場合は子供に可哀想な思いをさせてしまう事もあるかもしれないので気をつける必要があるとは思いますが、離れている時間が長い分ちゃんと短くても濃厚なスキンシップの時間をしっかりとってあげられているという前提があるのならば、むしろ働く姿を見せることはとても良いお手本にもなるのだと思っています。

ただ、私の場合、運よく全ての裁量を私が握っている立場にある環境で働けているので、自分にとっての理想的な環境で働きながら子育てをする。というチャレンジングなことを実現したいと思っています。

夢のような働き方ですが、もちろんこれは業種を選びます。

そして、業種次第によってはテクノロジーの進化により、様々なことがそれを可能にしてくれるような時代になってきていますよね。

きっと、私自身の得意分野と自分が関わる職種としては、リモートワークが向いているのだと思いますし、今となってはそのように仕事を選んで絞ってきているというところもあります。

 

リモートワーク(テレワーク)に向いている人、向いていない人

よく勘違いする人がいると思うのですが、リモートワークは楽なんじゃないかとか、サボれるんじゃないかとか思われがちなのですが、実際はその逆だと思うのです。人の目がなくても、人にあれこれ指図されなくても、自分自身をセルフコントロールすることができ、静かな環境で黙々と仕事ができる責任感のある人じゃないと向きません。

会社の甘い蜜を吸おうとか、サボるような人が出てきてしまったら、会社自体の存続が危ぶまれることになるので、その働き方自体が成り立たなくなってしまいます。

2019年の夏頃に求人を出した際、数年前より人を集めるのが非常に難しくなってきている中、リモートワーク(テレワーク)のポジションには多くの応募がありました。それだけリモートワークへの関心や需要が高まってきているのだと思います。

ただ、中には他の仕事もしながらダブルワークで、勤務時間内に他の仕事を掛け持ちでしたい。という希望者もいたりしたので、それはちょっと違うかなと頭を抱えてしまいました。

そうなってしまうと、フリーランス契約で外注として仕事を請け負ってもらうことになるので、雇用保険等にも入れなくなるし、時間を区切っての雇用関係は成立しなくなってしまいます。

好きな時間に好きなように働きたいという希望が多いのはわかりますが、それを実現しようとすると、それなりの専門的なスキルや独立するという度胸が必要になります。事務系のお仕事ではまず難しいと思うのです。

あくまでも、拘束時間があって、その時間内はしっかり働く意欲のある人。特に私の場合、出産が控えていたので、出産がなければ一人でも回せるのかもしれないけれど、私が抜けても大丈夫なように体勢を整える必要があったのです。

もちろん、リモートワークだからこそ雇用する側もされる側も色々な部分でフレキシブルに対応できることはたくさんありますが、基本的な働く姿勢というのはかなり真面目なタイプの人じゃないと向かないような気がします。

逆に、仲間がいないとダメだとか、監視の目がないとサボってしまうというタイプの人は、オフィスに出向く仕事の方が良いですし、そもそもパソコンの前に座ってする仕事が苦手な人、そういう職種や業種が向かない場合もあります。

ただ、向いている人や向いている業種の場合、これを活用しない手はないと思います。時間的、金銭的な無駄が省けますし、固定費が抑えられれば利益が出しやすくなり、会社を存続させやすくなるのだと思います。

 

そばにいてあげる働き方を目指して 

一部の職場では働き方改革といって、逆に現場の負担を強め、ブラック化している職場もあるのかもしれません。

働き方改革を強行突破する前にやることはまずは新しいシステムの導入や現場の体制、事務処理の簡約化など。そして新しいテクノロジーを駆使してできる限りの仕事の無駄を省いた上で、より専門的な仕事や職種の人がより良い環境で働けるのをサポートすることが本当の意味での働き方改革なのだと思います。

ただ、その改革を今まで通りの売り上げと利益を出しながらシステム導入やマニュアルの変更、人員の配置など、気が遠くなる程の工程があるので、それほど簡単ではない事も痛いほど分かります。

ここにきて強制的にコロナウィルスの影響で半強制的にテレワークが始まってしまった企業もたくさんあるのかと思います。まるで何かがどこかへ導いているような時代の変化の境目のように。

人手不足が深刻化する中、子育てしながら働く女性が活躍できる働きやすい環境を整えることはどんな企業も必要不可欠になってきているかと思います。

私自身、子供が生まれ、仕事と育児の両立をなんとか上手くやっていきたいと強く強く、願うようになり、自分自身で実験的に試行錯誤をしながら“そばにいてあげる働き方”を目指して、日々、トライ&エラーで改善していきたいと思っています。

これからどのような問題や課題が降りかかってくるかはわかりませんが、自分なりの奮闘をまたここでお伝えしていけたらと思っています。

 
 

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